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遺留分減殺請求の対象と範囲


Q    父は亡くなる5年ほど前に、友人に土地を贈与しています。また、亡くなる半
   年前には、兄に自宅の土地・建物を贈与しました。残った財産は300万円ほ
   どの預金でしたが、遺言でその預金を叔父に遺贈するとありました。相続人は
      兄と私の2人だけです。遺留分減殺請求を行いたいのですが、どこまでがその
      範囲となるのでしょうか?また、減殺請求する場合の順序はあるのでしょうか?


A

遺留分減殺請求をする場合については、最初に遺贈について減殺し、次いで贈与について減殺を
行うという順序になります。贈与については、遺留分を侵害する相続開始前1年以内の贈与、相続
開始1年以上前の贈与で、贈与の当事者が遺留分を侵害することを知っていて行ったものが対象と
なります。

減殺すべき遺贈が複数ある場合は、全ての遺贈についてその価値の割合に応じて減殺することに
なり、特定の遺贈を選択して減殺することはできません。ただし、遺言により減殺の順序を定め
た場合はこれに従います。減殺すべき贈与については、新しいものから順に減殺していきます。

ご質問のケースでは、お兄さんに対する自宅の贈与と、叔父に対する預金の遺贈が遺留分減殺請求
の対象となります。友人への土地の贈与は、友人が遺留分を侵害する事を知っていたならば、対象
となってきます。また減殺の順序は、最初に叔父への遺贈、次いでお兄さんに対する贈与、友人へ
の贈与の順になります。


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行政書士 村上佳雅

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