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ペット遺言とは・・もしもの時に大切なペットを守る
「もし大切な家族であるペット達より先に、自分が亡くなってしまったら・・・・」
皆さんは考えた事がありますか?同居の家族が見てくれる・・・、子供たちが世話をしてくれる・・・、友達が引き取ってくれるはず・・・・。そうは思っても心配になってしまうと思います。
健康上の理由や、住宅事情などでどうしても引き取ることができない場合もあるかもしれません
。そうなってしまったらペット達はどうなってしまうでしょうか。 大切な家族であるペットに
そんなつらい、悲しい思いをさせないためにも、飼い主が責任をもって準備をしてあげることが
必要ではないでしょうか
ペットを守るための方法は?
日本の法律上、ペットは「物」として取り扱われてしまいます。したがって財産を持つ権利は
認められていません。遺産の全てをペットに贈るというようなことは、日本では不可能です。
社会的にも、故人のペットを保護するようなシステムは今のところ見当たりません。現状考え
られる方法は、
●遺言による負担付遺贈
●死因贈与契約
この二つになるかと思います。どちらも、ペットの世話を条件として一定額の金銭等を受遺者
(ペットの面倒を見てくれる人)に贈るというものです。残されたペットを世話を、あなたが
信頼する人や団体に託すことができれば、あなたにとってもペットにとっても一番幸せで安心
できるのではないでしょうか。
ペット遺言(遺言による負担付遺贈)について
遺言によって、ペットの世話を条件に財産を譲る形になります。「遺贈」は後述する贈与契約
とは違って、遺言者の一方的な意思表示です。つまり受遺者(ペットの世話を頼む人)の承諾
を必要としません。しかし、いくら信頼できる人であるからと言っても大切なペットを託すこ
とになるのですから、事前にきちんと了承を得ておきましょう。 遺言の方法としては、自筆
証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つがありますが、後々のトラブルを防ぐ意味でも、
公正証書遺言をお勧めします。さらに遺言執行者も指定しておけば、遺言者の希望どおりに遺言
内容を実現してもらうことができます。
死因贈与契約について
死因贈与契約は、贈与者・受遺者双方の合意(契約)によって行われます。つまり、遺産を受
け取る代わりに、ペットの世話をすることを承諾するということになるので、遺贈よりも確実
性が高いと言えます。死因贈与契約については当事者間で契約を交わせば有効に成立しますが、
他の相続人とのトラブルになる場合も見受けられるので、公正証書にしておくことをお勧めし
ます。
「もしも」に備えての注意点
●いくらしっかりとした遺言や契約をしても、ペットが世話をしてくれる人になつかないとい
ったこともあります。できるだけ世話をしてくれる人にペットを慣れさせておくと安心です。
そういう意味でも普段からペットと接する機会の多い方が理想です。
●ペットの身上書を作っておくと非常に有効です。生年月日や病歴、ご飯の量、好きなもの、
嫌いなもの、かかりつけの動物病院、普段使うペットホテルなど、できるだけ詳しい身上書
を作っておくことで、ペットのストレスを減らす事ができます。
行政書士 村上佳雅 |
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